「「壮絶!喧嘩マッチ烈伝」」DVD DISC-3
1.アントニオ猪木vs大木金太郎
◎昭和49年10月10日 蔵前国技館
NWF世界ヘビー級選手権
時間無制限1本勝負
この試合はリアルタイムでテレビで見ました。
何をしでかすかわからない大木の不気味な存在感。
それに対抗する猪木。
間に割って入る豊登レフェリーのシャツをつかむ緊迫の両選手。
大木のヘッドバット連発で猪木流血。
しかし自分の流血した額を指差し「もっと打ってみろ」と大木を挑発。
さらに頭突きを打つ大木だが、やがて根負けしたような表情に。
振りかぶる大木、そこに猪木がカウンターのストレートパンチ。
不意を突かれて背中を向ける大木。猪木さらに追い打ち、
パンチからボディスラム、さらにバックドロップで速攻の勝利。
額を朱に染め、両の手を天に挙げて勝ち誇る猪木。
この試合の映像が何年も
「ワールドプロレスリング」のオープニングを飾ったのか改めて納得がいく。
見よこの気迫、この迫力!
緊張感で張り詰めた場内の空気。
猪木のピンチ、勝利に波のように蠢く観客席。
名勝負の映像がここにある。
○猪木(体固め、13:13)大木●
2.A.猪木、藤波辰巳vsP.モラレス、C.ゲレロ
◎昭和50年7月13日 室蘭市体育館
60分3本勝負
この試合は見た記憶がありますが、
執拗なラテンコンビの攻撃に師弟コンビが大苦戦しています。
猪木はこのころ過密スケジュールで調子が悪かった。
1.○藤波(小包固め、7:10)ゲレロ●
2.●藤波(体固め、6:51)モラレス○
3.○日本組(反則、2:29)外人組●
○A.猪木、藤波辰巳(2-1)P.モラレス、C.ゲレロ●
◎昭和50年7月21日 青森県営体育館
60分3本勝負
1.▲(両軍リングアウト、19:50)▲
2.○猪木(反則、3:50)モラレス●
○A.猪木、藤波辰巳(2-1)P.モラレス、C.ゲレロ●
3.坂口征二、ストロング小林vsタイガー・ジェット・シン、上田馬之助
◎昭和52年1月14日 福岡九電記念体育館
NWA北米タッグ選手権
60分3本勝負
映像はホームビデオ録画からの素材のようですが、
この試合は上田の新日本初登場の「試合」(今までは乱入ばかりだった)だったので
おいらはものすごく気合い入って見ていました。
まあ上田の試合は逆上陸の国際プロレスの試合が初めてだったんですが。
でシン上田組は細かい連携で小林の腕を攻めはじめ、
シンのまたぐように決めるスタンドの腕固めで1本目小林がギブアップ。
このシンの決め方がシンプルなんだけど
逆にプロレスの枠超えてるような逃げ場のない決め方に感じられて
並々ならぬ迫力というか空気を感じました。
1.●小林(逆腕固め、13:01)シン○
2.(無判定、6:36)
坂口、S.小林(0-1)T.J.シン、上田
*没収試合で王座移動なし。
◎昭和52年2月2日 大阪府立体育会館
NWA北米タッグ選手権
60分3本勝負
再戦は大阪ということもあってパワーコンビに期待が集まる場内。
始まる前から観客の興奮度が高いです。
しかし小林が前回戦で痛めた腕にサポーターをしていて
すでに「ここが痛いですよ」と表示しているようで(まあ観客に分かりやすくするということなんでしょうけど)
それじゃ相手にもそこ攻められるだろう、って思うんですが。
1.●小林(鍵固め、17:02)シン○
2.○日本組(反則、3:32)外人組●
3.●小林(試合放棄)外人組●
●坂口、S.小林(1-2)T.J.シン、上田○
*シン、上田組が新王者。
で試合はやっぱり小林が腕攻めまくられて
最後は戦闘不能で動けなくなる。
でも腕が骨折するほど痛くなるのなら失神はしないと思うんですがね(笑)。
山本小鉄がリングインして小林の顔をピシャピシャと叩いて
気つけをさせてるんだけど、元国際のエースがこんな扱いなのはヒドいと思います。
4.アントニオ猪木vs上田馬之助
◎昭和53年2月8日 日本武道館
釘板デスマッチ時間無制限1本勝負
これはリアルタイムでテレビで見ました。
でも武道館に集客させる、ってのに猪木相手にピンの上田だけじゃ不安だった、ってことでしょうか、
この付加価値的な釘板マッチっていうのは。
さらに言うとこの日はB.グラハムvs坂口のWWWFヘビー級級選手権が新日初開催だったのだが・・・。
本当は上田はのちに前田と対戦した時の放送前みたいな
本格的なグランドの攻防を猪木とやりたかったのかも知れない。
しかしすでに悪役として大ブレイクしたスタンスと
武道館という大箱での集客問題がそれを許してくれなかったのかも知れない。
だとしたら実は腕決めの達人である上田は、ヒールとして人気を得たために
得意な技を使う機会が少なくなったというジレンマを抱えながらこの時期試合をしていたのかも。
試合は猪木が釘板の上に落ちそうになるスリリングな展開から
逆転のアームブリーカー連発で勝利。
落ちなくても試合展開で見せるこの当時の猪木のプロレス的実力を感じます。
また「ダブルアキレス腱固め」も見どころ。
結末は猪木のショルダー式のアームブリーカー連発でシンがタオルを投入するんですが
よく見るとゴング直後に猪木がローリングしてのアームロックを決めていて
もしかしたらシンのタオル投入は試合のフィニッシュ的にはちょっと早かったのかも知れない。
○猪木(KO、11:02)上田●
5.ウイリエム・ルスカvsバッファロー・アレン
◎昭和52年12月8日 蔵前国技館
柔道ジャケットマッチ時間無制限1本勝負
この試合は生観戦しました。→こちら。
記憶ではアレンがルスカの道着の襟を掴んで引っ張り込んでのヘッドバット!
・・・だったようだったんですが、ビデオを見ると頭を抱えての普通のヘッドバットでしたね(またしても思い込みー!)。
初回のテレビ放送では放送トラブルで試合カードの字幕が関係ないところで出ちゃって
せっかくの流血戦が見づらかった記憶があります。
まあこの日を生観戦したってのは
ある意味宝ですね。
猪木vsG.アントニオもこの日でしたし。
○ルスカ(送り襟締め、9:16)アレン●
6.小原道由vs斎藤彰俊
◎平成4年2月8日 札幌中島スポーツセンター
異種格闘技戦時間無制限1本勝負
小原の流血の度合いがすごい。
今ノアでタトゥー入れて死神やってる斎藤彰俊の空手着姿っていうのも懐かしい。
○斎藤(KO、6:15)小原●
特別収録
◎平成4年1月30日 大田区体育館
異種格闘技戦時間無制限1本勝負
○斎藤(レフェリーストップ、7:10)小林邦明●
この映像あったんですね。
ホームビデオっぽい荒い映像ですが
誠心会館側の方が撮っていたのでしょうか。
7.獣神サンダ―・ライガ―、金本浩二vs佐野直喜、山本健一
◎平成7年10月29日 マリンメッセ福岡
30分1本勝負(フォール決着なしの対抗戦特別ルール)
ヤマケンへのライガ―と金本の攻撃が強烈。
金本はヤマケンの鼻にヘッドバット。あれはおいらも経験ありますが絶対痛い。
興味深いのはアナが金本が前日対戦した、
当時Uインターの若手だった桜庭に対してコメントしていること。
また解説のマサ斎藤のコメントが意味不明(笑)。
ライガ―(逆エビ固め、15:46)山本●
解説は流智美さんなんですが喧嘩マッチの定義は
「自分が感情移入できる試合。自分の喧嘩魂に火がつく試合」だそう。
もしそうなら十人十色で喧嘩マッチというものは存在するのではないだろうか。
それからいちいちナレーションで「力道山に名言あり。プロレスはルールのある喧嘩である」
と出るのですが新日オンリーセレクションのDVDで力道山を持ってくるのは違和感あると思う。
またオープニングで試合のいいところを殆どやってしまう編集にも疑問があります。
でも貴重な映像、懐かしい試合、実際自分が生で見た試合など、楽しかったですよ。
(2011.0313)
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