No.173
近藤不可解な判定負け。「PRIDE男祭り2004 -SADAME-」
関東地方は大晦日は雪で、上野からの東北線・宇都宮線に遅れが出てました。
相変わらず東京は雪に弱いねえ。
「男祭り」オープニングでは高田統括本部長が自らふんどし一丁で「出て来いやぁ!」大太鼓を叩く。
もはや21世紀のコスプレ男。
【美濃輪‐レコ】
4点膝OK(本日は体重差があって選択の余地がある試合は、全て体重が軽い選手が4点膝を認めた)。
試合前大会スポンサー?のJMOG(携帯関係)より「クイックKO賞」の発表が。
これはアクシデント以外のKO、ギブアップによる決着の試合の中から
最も早いタイムで勝利した選手に与えられるという賞。
「リアル・プロレスラー」美濃輪は入場時から早くもハイテンション、日の丸を掲げての入場。
開始直後美濃輪がジャンプしてプロレスよろしくドロップキック!
レコにはかわされたがさすがプロレスラー!奇襲の一発!
美濃輪下からレコの足を取る、レコ蹴りで反撃するが効果なし、
美濃輪そのままヒールを極めて倒す、レコテイクダウンとほぼ同時にタップ!
プロレスラー美濃輪がオープニングファイトにふさわしい豪快な秒殺の勝利!
僅か27秒の勝利で早くもクイックKO賞に王手。
レコは夏のグランプリでの小川戦といい、まったく持ち味が生かされないまま試合を終えた。
「ピーター・アーツをKOした男」の名も昔日の思い出となりそうな凋落振りだ
(ベルナルドといいアビティといい、なぜ「アーツをKOして名を上げた選手」はそののちしぼんでいくのだろうか
今後の研究課題かも)。
現状ではスタンドの打撃でしか攻撃できないのだから自分からもっと積極的にいくべきではないのだろうか。
でなければ今のところはギャラが高いと言わざるを得ないのでは。
【シルバ‐チェ】
G.シルバはいつものようにアンドレの曲で入場、なぜか長い棒を持っている。
韓国の総合格闘家チェの入場では最初「冬ソナ」の曲が(笑)。
今どきのブームであるいわゆる「韓流」ということである程度予想されていたがまんまっていやあまんま。
何だかアメリカの大会で日本人選手が入場したら坂本九の「スキヤキ(上を向いて歩こう)」がかかるような感覚か。
・・・たとえが古いですかね、若い人わからんか。
試合は4点膝OK、シルバいきなり前進して長い手を振り回して攻撃。
チェ冷静に高い胴タックルで抱きついて大巨人をテイクダウンさせる。
ガードPからマウントを取る。腕を極めようとしたが離れて猪木アリ状態からスタンド再開。
チェ、すっとシルバの懐に入って足を取ってテイクダウン。
ガードPからパウンド。腕取りの攻防からチェが右サイドPを取ってわき腹に膝を打ち込む攻撃。
チェ、サイドPからボディ打ち、鉄槌打ち。ロープ際でドントムーブ、中央で組みなおして再開。
チェ、シルバのわき腹にヘッドバット、韓流か?しかしこれはプライドでは反則なのでチェックされる。
チェ、パウンドを打ったところをシルバ体を返して脱出しようとするが、チェが再びサイドを取ってアームロック。
チェ、マウントから肩固めに移行してタップを奪う。
試合後場内に映画「サタデー・ナイト・フィーバー」の曲が流されてチェがダンスを披露、ちょっとあか抜けない印象(でもそこがご愛嬌)。
*退場するチェ・ムベ。
*この後桜庭和志が登場して今大会ケガで欠場のあいさつ。
【安生‐ハイアン】
選手入場前のVTRによる前口上ではさかんに安生の10年前のロサンゼルスでの道場破りでのヒクソン戦が強調される。
ハイアンは入場時着ていた上着を脱いで客席に放り込むパフォーマンス。下に着ていたカナリアカラーのシャツも脱いで投げ込んだ。
安生は「J.ブラウン・イズ・デッド」の曲で入場。黒の両ショルダー、腿の途中まであるスパッツにシューズといったいでたち。
スタンドでのにらみ合いからハイアンがタックルで安生をテイクダウンさせる。
ガードP、ハイアン上。
安生、ハイアンの左足を自分の足ではさんでロックするディフェンス、早くも劣勢の感。
ハイアンがサイドPを取り攻勢に。肩を極めようとする、右パンチ一発。
グランドでロープ際に追い込むハイアン、ドントムーブの指示が。
ここで異変。ハイアンが右手の組み手(安生の顎にかかるかかからないかといった位置)に応じず
修正しようとしたレフェリーに軽くパンチを出す(あるいは振り払おうとするように手を振った)、
パンチは当たらなかったがレフェリーの指示を聞かなかったか、或いはレフェリーへの暴行を取られてこれでイエローカード一枚。
試合はスタンドで再開されて組み付いたハイアンがテイクダウンを取ってまた上に。再びドントムーブになるがまたハイアンが組み手でもめる。
再開後安生バックを取られてパンチを浴びる。ハイアン上から安生の右わき腹にパンチ。ここで5分経過。
ハイアン、パウンドからまた後ろ向きになった安生にスリーパー狙い、安生、ハイアンの右腕を取って必死のディフェンス。
安生がロープ際で脱出に成功して立ち上がり気味になったところをハイアンが下から安生の右腕を取って腕ひしぎ、ここでタップ。
安生、グレイシー一族へのリベンジならず、右腕をタオルで吊って退場。
試合後、ハイアンがマイクで桜庭、吉田に対戦アピール。
すると高田道場の中村がリングに上がってハイアンに逆に対戦アピール。
押し問答みたいなアピールが続いた後高田統括本部長がリングに登場して試合の確約をしようとするも、
ハイアンが中村に殴りかかろうとするようなそぶりを見せて一触即発の雰囲気。
【長南‐アンデウソン】
一進一退の攻防が続いた。
アンデは「クモ男」の異名どおり長い手足による打撃で長南の打撃を阻む。
グランドではボディシザースでロックしてディフェンス。
これがすごく堅固な印象。
しかし最終ラウンド、長南がスタンドで思い切りよくダイブして柔道式のカニバサミを仕掛ける。
これが見事に決まってクモ男がテイクダウン、長南が素早くヒールを極めてタップを奪う。
長南のカニバサミ、見事な技だった。
美しかった。
ここでFILA(世界レスリング協会)幹部がリング上に登場、紹介される。
会長のラファエムル・マルティナッティ氏、日本のJOC理事でもある福田富昭日本レスリング協会会長から
2005年から世界トップクラスのアマチュア・レスラーをプライドのリングに供給する旨の発表が。
この発表はプライド以外の総合格闘技団体(UFCやK−1)に由々しき問題であるばかりか
プロレス団体に深刻な影を落とすのではないか。
FILAがアマチュア・レスラーのプロ転向先にプロレスではなく総合格闘技界を選択したということ。
・・・しかしどのプロモーションと契約するかは個人の問題だから、それほど大げさに考えなくてもいいものか?
WWEのカート・アングルのように立派に演技してマイクでしゃべってる元「世界トップクラスのアマチュア・レスラー」だっているわけだし。
それに働ける時間の長さからいえば、やはりプロレスだろう。
この話題は時間をかけて考える必要があると思う。
この後入場者数が場内発表、さいたまSAスタジアムヴァージョンの最高4万8398人、超満員札止め。
【滝本‐戦闘竜】
戦闘竜は化粧まわしを腰につけて登場、登場の舞台で2度四股を踏む。
4点膝OK、柔道着着用の滝本はこの試合が総合デビュー戦だが、準備不足か打撃がまだまだの印象。
戦闘竜もベタ足で自分から攻めず、スタンドでの見合いが続く。
滝本グランドに引き込むも体重差のある戦闘竜すぐ脱出して猪木アリ状態、これが続いてなかなか噛み合わない。
2R、滝本が組みにいくと戦闘竜が道着をつかんでのパンチ連打。
戦闘竜にイエロー1枚(膠着の誘発)。
3R、滝本がグランドへの引っ張り込みを仕掛けると戦闘竜ディフェンスして立ち上がり、スタンドからの再開。
滝本は胴着の袖で自分の顔をぬぐうシーンが多く見られ、まだまだこのリングでの課題が多いことを露呈。
3R残り1分、滝本が戦闘竜をコーナーに押し込む、巨体を持ち上げて叩きつけてテイクダウンに成功、
上になって自分の道着の襟を戦闘竜の首に巻き込んで締めを狙うがスキンヘッドの戦闘竜に頭からすっぽりと抜けられて失敗。
戦闘竜スタンドで突進して逆襲、滝本リング上を転がって逃げる。
判定は滝本。イエロー1枚の差か。
滝本試合後のマイクで「今日デビューするまで総合格闘技をなめてました、すいませんでした」の弁。
【吉田‐ガードナー】
日米の金メダリスト対決、試合前両国国歌斉唱が。
4点膝OK、開始後吉田がローから左ハイ。
ガードナー左ストレート。吉田真後ろに倒れロープ際。
そこをガードナーが詰めてきて吉田にパンチの連打。
吉田、ガードナーの左腕を押さえてディフェンス。
ガードナー右のパウンド、吉田逆十字か三角狙い。ここでドントムーブ、中央から組みなおして再開。
ガードナー、細かい右のパンチを吉田の顔面に浴びせる。
吉田の足タックルをガードナーすかしてキャッチ、吉田の頭部に膝攻撃連打。
スタンドに移行してガードナー、距離を詰めてのパンチの連打。意外にボクシング的な攻撃がうまい。
ガードナー、前進して吉田を捕まえる、テイクダウンさせてパンチの雨、吉田下から足を取ってアキレス腱固めの体勢、しかしここで第1R終了。
2R、ガードナー前進してのパンチ。吉田組んで投げを出すもすっぽ抜けてバックを取られパンチを浴びる。
吉田の足タックルもガードナー軽く受けとめる。そのままロープ際まで押され、捕まったままパンチを浴びる吉田。
ガードナーが吉田をリング中央に放り投げたところで2R終了、吉田打開策が出ない。
3R、吉田右ロー打つもガードナー前進してパンチ。
しかしよく見るとガードナーの左足の内腿が赤く変色しているように見える。
吉田のローが効いたのか。
しかし吉田はあまりローを使おうとしない。
消極的な両者にイエロー1枚。
吉田パンチの打ち合いから思い切った左ハイキックを放つがこれは空振り。
吉田終了間際もコーナー際で倒されパンチを浴びる。
判定は3−0でガードナー、スタンドでもグランドでも終始パンチを出し続けた。
意外にも総合緒戦で打撃に難があると思っていたが充分ボクシングの練習をしてきたようだ。
吉田は体重差もあったがまったく自分のペースに持ち込めなかった、
大きい選手が相手だっただけにローキック中心で下から崩すという作戦は取れなかったものか。
*吉田対ガードナー。
【ランデルマン‐ミルコ】
前回はミルコがグランプリ1回戦で衝撃のKO負けを喫したカード。
必殺の左ハイを打つタイミングに合わされてのパンチを食ってミルコが撃沈した。
それだけにミルコの進化がなければ2連敗もありうる危険な一戦。
試合はいきなりランデが低空の高速タックル。ミルコこれを切る。
ランデ再び低空タックル、ミルコこれをキャッチして頭部に膝を叩き込んでネックロック。
そのままミルコが腰を落としてランデの首を極める、ランデ脱出できずにギブアップ。
ミルコが打撃を温存したままリヴェンジを果たした。
ミルコはタックルへの対処を今まで以上に練習したのではないだろうか。
ランデの早いタックルへの対応が見事。
ランデは短時間でタックルにこだわりすぎでは。
1発目が失敗したのだからスタンドでのパンチで間をおいてから2度目のタックルでも良かったのではないか。
しかし相手が相手だけにそれも危険な橋を渡るようではあるか。
ミルコは試合後メインのヒョードル対ノゲイラの勝者への挑戦を表明。
*ミルコ対ランデ。
【ヘンダーソン‐近藤】
近藤はエンヤの曲「ブック・オブ・デイズ」での入場。
2005年開催のミドル級トーナメントに向けてのサバイバル戦、といえようか。
ダンのテイクダウンから始まった。上になったダンが左手で近藤の首にネックロック。
ダン、サイドPに移行、パウンドも交え攻める。
近藤脱出してスタンドへ移行もダンがパンチで攻撃、近藤防戦。
ダン、クリンチからコーナーへ近藤を詰めるも、近藤逆に浴びせ倒しで倒して上へ。
ダン、レッグシザースでディフェンス、近藤細かいパンチを上から連打、顔面、わき腹。
近藤サイドPとるもダン膝を立ててディフェンス。ここでドントムーブ、中央から再開。
近藤、サイドPから膝による打撃。合わせて左手での顔面こすり。
近藤、顔面へ細かいパンチ、わき腹にボディブロー。
ダン脱出してスタンドに移行、ダングランドへ引き込むが近藤が上。
近藤マウントポジションを取る。わき腹にボディブロー。ダンブリッジで逃れようとする。
1R残り1分、近藤がパンチから肩固め狙い、外れて猪木アリ状態になったところでゴング。
近藤のグランドは非常にねちっこく、オリンピックレスラーのヘンダーソンが大苦戦しているように見えた。
第1Rも序盤以外は近藤が圧倒。
2R、スタンドでダンがパンチで追う。近藤ハイキック空振り。
ダンがテイクダウン、上になる。サイドPから上四方に移行したダン、近藤の頭部に膝攻撃。
スタンドに移行したが今度は近藤がテイクダウンさせて、ダンのネックロックが不完全状態ながらサイドP。
近藤ネックロックをはずして左のパンチ、マウントポジションを取る。顔面こすり、パンチからドントムーブ、中央から組みなおして再開。
スタンドに移行、ダン右フック、スープレックス気味(やや横流れ)に近藤をテイクダウさせて上になったところで2R終了。
3R、苦しくなったダンがスタンドでパンチ、キックの攻撃。
逆に近藤、パンチ攻撃でダンをコーナーまで追い込む。
コーナーでクリンチする両者、ダンが投げでテイクダウンさせて上になる。
ダン、ネックロック狙うも攻めきれずスタンドから再開。ここで両選手にイエロー1ずつ(スタンドでの膠着誘発)
ダン、タックルから上になってパウンド、スタンドに移行。
ここで近藤が一瞬ダンヘンポジション
(立ち上がる途中あるいはタックルを切られた体勢で中腰になった無防備の状態。
ダンは相手がこの状態になった時に打撃でしとめる勝利が多い:ダンヘンポジションは筆者命名)
になるも飛び膝蹴りを披露。
ダンが再び投げからサイドPを取ったところで終了。
判定は最初が近藤、二人目がダンを支持。
二人目がダンを支持した発表の時、場内に驚きの声が響いた、それも多数。
そして三人目がダンを支持したためダンの判定勝ちとなった。
自分には近藤が1R序盤と3R序盤以外は終始試合をコントロールしていたように見えたが。
テイクダウンさせた数ではダンだがグランドで上になっている時間、マウントを取った回数、或いはグランドでのパンチといった部分で近藤がポイントを稼いでいたのではないか。
この判定はわからなかった。
近藤は2005年に向けて痛い星を落とした、っていうか、負けてないんじゃないの?近藤。
これで2005年のミドル級トーナメントはヘンダーソンが出場することになるのか?
近藤の出場はない、のか?
【五味‐パルバー】
五味低いタックルも決まらず、スタンドでパンチの交錯。
と、パルバーが左目の異常を訴えタイムストップ。
五味がパンチを打ったときに、指が目に当たったらしい。
ドクターチェックの後再開、いきなり五味の右フックが当たる。
五味右ロー、右ストレート。パルバー少しぐらつく。
五味右ボディブロー、パルバー右ストレート。
五味左膝蹴り、首相撲からまた膝蹴り。
五味の右がどんどん当たる、パルバーはやはり左目を負傷して五味の右が見えない状態なのではないか。
五味左フック、パルバーロープ際でノックダウン、五味が追い討ちで距離を詰めたところでレフェリーがノックアウトを宣言。
五味が派手に勝って場内はヒートアップしたが、
あれだけまともに五味の右をもらったことを考えると、やはりパルバーは目の異常から五味の右パンチは見えなかったのではないか。
そう考えながらリング上で勝ち誇りコーナーによじ登ってパフォーマンスを続ける五味を眺めていた筆者、複雑な思い。
【ヴァンダレイ‐ハント】
*中央がハント。
4点膝OK、試合前にUFC王者のランディー・クートゥーアーがリングに上がりシウバ・ハント両者に花束贈呈。
ミドル級王者シウバの前に危険な相手が登場した。
元K−1グランプリ覇者マーク・ハント、サモアの怪人。
体重差もさることながら「頭蓋骨の厚み」が話題になった打たれ強さ。
グランドはサブミッションがないので怖くないがスタンドでは振り回す左右のフックが脅威。
試合は序盤、シウバが足を使って回りハントが追うパターン。
シウバがタックルから倒して上!やはりグランド勝負を念頭に入れてたか。
ハント、レッグシザースでディフェンス。スタンドに移行。
シウバ立ち際に膝蹴り、さらに顔面狙いの恐怖のローキック。
シウバがタックル連発、2度目が決まり上になるがドントムーブで中央から再開。
シウバ、サイドPからギロチンチョーク狙い、果たせないと右腕のロックに移行、ハント返して上に。
しかしハント、グランドで上になるもガードPでは攻撃が続かず。
猪木アリ状態(ハントがスタンド)からハントが思い切りよくジャンピング、尻からシウバの上に落っこちる。
まさに雷電ドロップ!
今度はグランドでシウバが上になりパウンド2発、強烈。
上のシウバ、ハントのわき腹にヒジ(というか、上腕の外側。鋭角的にひじを入れているわけではないので有効打なのか)を叩き込む、すごい音。3発。
シウバさらに同じ攻撃を続ける。
スタンドに移行してハント右フック、シウバダウン。倒れたところをハント上からパウンド。
2R、両者パンチの交錯からハントが右フックでシウバをダウンさせロープ際上からパウンド。
シウバが下からハントの足を極めるとハントがストンピング。
シウバがコーナーを背負うようになる、クリンチでハントを倒したシウバ、マウントを取る。
シウバ、左のパンチをハントの側頭部にこつこつ当てる(頭蓋骨が厚いといわれるハントにこの攻撃は有効なのか?)。
ロープ際でドントムーブになり中央から再開。ハント力で強引に返して上になり左パウンド、シウバ、ハントの右腕をロックして防御。
3R、両者に疲労の色が。
シウバ、バックから倒してスリーパー狙えるチャンスだったが逃げられる。
スタンドに移行、ハントのガードする両腕も疲れからか下がりだした。
シウバ、タックルで倒して上になるも攻めきれず、この展開が続いたところでゴング。
判定はどちらが勝っても仕方ない、と感じた僅差であったろうがスプリットながらハントに。
シウバはプライド初黒星。
ハントはK−1グランプリ決勝戦でF.フィリオに勝っているように、対ブラジル戦は相性がいいようで。
【ヒョードル‐ノゲイラ】
「人類最強」を賭けた、グランプリ決勝戦の再戦であり統一王者決定戦。
国歌吹奏のあと試合が開始された。
ヒョードルはスタンド、パンチ、キックで攻める。
ガードPになっても、パウンドで深追いすることなく猪木アリ状態からノゲイラが立つのを待つ。
試合は殆どこの繰り返しで、打撃の手数で勝るヒョードルが判定勝ち。
ノゲイラは当然グランドでのサブミッション狙いだが
「テイクダウンさせて技の形に持っていって、失敗したら最初から」という技の形にならないとポイントにしづらい
(しかし一回決まれば脱出するのはかなり困難だし、それでタップも奪える可能性はあるのだが)
いわば「決め手の差」「戦略の差」で敗北したと言えるか、真っ向勝負ができなかったのは悔しかろう。
ともあれ、長い長いトーナメントは氷の皇帝が制した。
(2005.0101)
DSE「PRIDE男祭り2004 -SADAME-」
2004(平成16)年12月31日 さいたまスーパーアリーナ
観衆4万8398人(超満員札止め)
*全試合1R10分・2R5分・3R5分
1.
○美濃輪育久(カカト固め、1R0:27)ステファン・レコ●
2.
○チェ・ムベ(肩固め、1R5:47)ジャイアント・シルバ●
3.
○ハイアン・グレイシー(腕ひしぎ逆十字固め、1R8:33)安生洋二●
4.
○長南亮(カカト固め、3R3:08)アンデウソン・シウバ●
5.
○滝本誠(判定3−0)戦闘竜●
6.
○ルーロン・ガードナー(判定3−0)吉田秀彦●
7.
○ミルコ・クロコップ(フロントネックロック、1R0:41)ケビン・ランデルマン●
8.
○ダン・ヘンダーソン(判定2−1)近藤有己●
9.
○五味隆典(KO、1R6:29)ジェンス・パルバー●
10.
○マーク・ハント(判定2−1)ヴァンダレイ・シウバ●
11.PRIDEヘビー級GP決勝戦&ヘビー級統一王座決定戦
○エメリヤーエンコ・ヒョードル(判定3−0)アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ●
*ヒョードルがGP優勝とヘビー級統一。
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